ABC理論は心理療法、特に認知行動療法において用いられる概念で、人々の感情や行動がどのように形成されるかを説明します。「A」はActivating Event(活性化する出来事)、「B」はBelief(信念)、「C」はConsequence(結果)を指します。(アルバート・エリスは、20世紀を代表するアメリカの臨床心理学者)
A(活性化する出来事): 何かが起こり、それを人が知覚します。
B(信念): その出来事に対して持つ信念や考え方です。これが感情や行動の反応に大きく影響します。
C(結果): 信念に基づく感情的な反応や行動です。
この理論では、不適切な感情や行動は、出来事そのものではなく、その出来事に対する個人の解釈や信念によって生じると考えます。つまり、出来事に対する考え方を変えることで、感情や行動をよりポジティブな方向に導くことができるということです。